親と子

転々 / サッドヴァケイション

早稲田松竹にて。初回上映から行って、転々→サッドヴァケイションの順番で観ました。
転々は観るまで期待していなかったけど、思いのほか良かった。殺された奥さんは可哀想過ぎるけど。目的はあるものの、男2人が東京の街を歩く緩い話。わたしもよく散歩をするけど、東京は散歩をするのに面白いところだと改めて思う。細々としたエピソードと時間の経過、東京のいろいろな風景と季節感、そして人と人が触れあう他愛も無い時間。そうそう、こういう何でもない時間って好きだなあ。映画や小説で唐突に話が終わるのが好きなので、このラストシーンも良かった。コネタがある映画はあまり好きではないけれど、ちょこちょこ出てきた猫のぬいぐるみたちは思わず探してしまったよ。そして岩松了ふせえり松重豊の3人組!あの人たちずるいわー、好き。もう出てきただけでずるい。
その後はサッドヴァケイション。転々が時効警察好きには嬉しい映画だっただけに、最初に豊原功補が出てきたときはそんな雰囲気じゃ全く無いのに「十文字!」と余計なことを思ってしまいましたが。この話とリンクしている前作2本を観たのはずいぶん昔であまり覚えてないし、正直それらはううむ‥という感じだったけど、これはナカナカ良いの観たわーと映画館を後にしました。でも頭の中で消化しようとするとすごーくモヤモヤしましたけど。観終わって誰かと話したかったもん。映画館で観たのも良かったかな。最初は苦痛だなーと思っていたけど、後半話が進むにつれグッと引き込まれた。序盤の茂雄と秋彦の会話の長回しの場面、わたしもだいたい同じ方言で分かるので「この口調!こういう言い方する人おる!」とニヤニヤしてしまった。どの人の方言もあんまり違和感無かったけど特に光石研うまいなーと思ったら、福岡出身だったのか。石田えりが演じる母、強いとか偉大とか思うよりもあの存在はすごく怖かった。